温泉は戦争とも密接な関わりを持っていました。日清戦争を始めとして、日露戦争、第一次世界大戦、第二次世界大戦時多くの温泉が療養所として利用されていました。温泉地の中にはこのことがきっかけで発展した場所もあるほどです。 第一次世界大戦頃までは、捕虜の収容施設もおかれ、清国兵やドイツ兵、ロシア兵等の多くの捕虜の人々が療養に温泉を利用していました。捕虜といっても、その頃はさほど厳しい待遇下で収容されていたわけではなく、場所によってはわりと自由に温泉にでかけろことが出来たりしていました。その当時療養指定を受けた温泉場は、多くの外国人達でにぎわっていましたが、第二次世界大戦が始まるころには、各地の温泉は戦争で傷ついた多くの日本人兵士でいっぱいになっていました。